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[オオビランジ]
もう10年以上前になるが、当時何の予備知識もなく
この花に山の砂礫地帯で出会った時の印象は鮮烈かつ驚きであった。
もしや園芸品(のタネ)を誰かがばら蒔いたのでは?と
疑いたくなるほど野生にしては派手すぎと思われるくらいに
目立つピンクの花が綺麗に群生していたからである。
今では高山種タカネビランジの低山型としてちゃんとこうした野生種もあるのだ!と
分かってきたが、名も知らずに出会った当初のインパクトが最も忘れえぬ記憶画像となっている。
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[チャボホトトギス]
この花の場合は、先に図鑑で知って、それから自分の目で「自生する姿を是非見たい!」と
気持ちが高まっていったのだが・・・1年目はダメだった〜!
花期が普通のホトトギス類とそう違わないつもりで出向いたのがその敗因で・・(笑)
我県内の山地で、どうにかそれらしき葉と果実は発見できたが、
予想以上に早期に咲いてしまっていることを思い知るのだった。
そんな前年の反省を踏まえての再訪でこの度ようやく対面が叶った
自生のチャボホトトギスは、図鑑で見ていた以上に(私の目には)個性的で可愛らしい姿に映った!
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[ヤマジオウ]
これまで真夏の低山は考えただけでも暑そうで敬遠してきたが・・・
勿論、そんな時期でも何か咲いてるはずだよね!
今年はちょっぴり興味の方が勝って(笑)
むしむしする山の中をうろうろ・・・・
ひと息ついた木陰で群れていたのがこのヤマジオウだった。
別段珍しい花ではないが、汗だくで花捜しする私を
諌めるような穏やかさで咲いて、静かに真夏の低山林床に
順応している姿に言い知れぬ慎ましさと品の良さを覚えた。
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[オオカナダモ]
微々たる流量だが、いつも山の水が染み出している為に干上がることがない
林道脇の水たまり箇所でのこと・・・
一見バイカモかな?と車の中から気づいた水面上に白くポツポツ見えた
小さな花がこのオオカナダモであった。
う〜〜ん、アルゼンチン原産の帰化種にこんな人里離れた所の水たまりで出会うとは意外すぎる!
それに意外といえば、この植物、日本に導入されて以来ずっと雄株のみで
栄養繁殖しつづけてるということも最近図鑑記述を読むまで思ってもみないことだった!
ってことは・・・雌株の方は(なぜか?)日本に持って来なかったんですね〜〜(笑)
そんな種子繁殖できない運命の花(雄花)と知ったら急になんだか哀れな帰化種に思えてきたな〜〜
あっ、それと意外はまだあった!意外というよりも疑問だな。
アルゼンチン原産は分かったが、なぜに「カナダ」という国名が入るんだ〜〜??
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[ミヤマモジズリ]
チゴユリやタケシマランの実が色づき始める・・・
下界はまだ暑いが、亜高山より上では早くも晩夏を意識させられる頃、
そうした植生環境の中で密かに咲くタイミングを計ってそっと姿を現わす
この小さなラン科ミヤマモジズリの季節ポジショニングの
有り方が何ともいじらしく思えて好きである。
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[カセンソウ]
ごく若い頃は、このカセンソウやオグルマの良さは分からずにいた。
たぶん平凡なキク科という見方しかできなかった気がする。
いつしか年月を経て・・・身近な野山から減少著しい古来野生花の1つ1つを
撮り収めておきたい気持ちで接するようななった今では、
覗くファインダー越しに「こんなに端正な頭花だったのか!」と
遅れ馳せながら気づいて、昔はゴメンネ的な済まない気持ちでいっぱいになるのだった。
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