4月に見た身近な花たち[前編]
シロバナショウジョウバカマ

植物園等の管理地は別として、ごく身近なフィールドではショウジョウバカマが見られないことを
常々残念に思っていました。ところが、今春は思いがけず近所の山(古い切り通しの山道の湿性な斜面)で
このシロバナショウジョウバカマにばったり遭遇したのでした!
普通のショウジョウバカマではなかったのですが、むしろそれ以上に注目すべきタイプの発見に
事態は急展開(大袈裟だな〜笑)となりました。
つまりこのタイプは分布エリアが全国的にみて普通のショウジョウバカマよりも狭く、
本州は関東以西と四国だけに片寄って分布するという希少性を思うと
それが我エリアにもちゃんと自生してくれていて良かった〜♪
という気持ちです。でも、私がその日見た限りでは7〜8株ぐらいでしかない
ホントにホントに小さな自生箇所なのでそれに気づいてしまった今では心配のタネがまた1つ増えたな〜なんて
一人で勝手に困った気持ちにもなっちゃう自己矛盾に陥ります(笑)
4月に見た身近な花たち[前編]
イカリソウ

毎春、近所の低山各所でもわずかづつながら見つかるイカリソウです。
今年はまた今まで気づかなかった小さな自生地を新発見して嬉しくなりました♪
ただ当エリアでは、いずれも花色は白か淡いピンクがほとんどで、他地域では見た事のある濃いピンクや
はっきりとしたピンク&白のツートンカラーのタイプなどは見られません。
そんな風に同じイカリソウでも地域的な変異が相当あることが実感できるので、
どこかで出会う度に花色も葉色も楽しみでワクワクさせられる野草の1つです。
4月に見た身近な花たち[前編]
ナツトウダイ

そろそろフモトスミレやクワガタソウやツルカノコソウなんかが見られる時期だな〜♪と
思って近場低山のいつもの林(ちょっとした窪地)を見に行ったら、確かにそれらも見られたのですが
それよりもこの日同所でコリャ何だ??と一瞬知らない花かと色めき立ったのが
この画像のナツトウダイでした〜(笑)
これまであちこちで珍しくもなく出会う相手の割にはこんな風に
葉も花も凝縮一体となっている展開前の姿は全く意識せずにいたようで、古顔ながらも
またちょっと新鮮な思いでこの花を見ることが出来ました。
3月の野山で出会った花 2004   
クサノオウ

かなり昔、初夏とも思えるような6月の長野の高原で見たのがクサノオウの花との最初の出会いだった。
その時のあたりの新緑と風と陽光が実に爽やかだった。それが伊豆に住むようになってからは
3月中に見られる花となった。まだ本格的な桜シーズン前に咲き始めるクサノオウはまるで
菜の花のような存在となった。こうして同じ花でも見られる時期と場所によって各々違ったイメージが
つくられていくから面白い。
3月の野山で出会った花
アズマイチゲ

車のない時代にはきっと大変な山奥の集落だったと思う。今では川沿いの道もすっかり整って、
日常の仕事も買い物もたぶんそのほとんどを麓の町に依存する形の暮らしぶりになっているのだろう。
平日の田畑で見るのは60代以上の方々ばかりである。そのため往時のようには多くを耕せずに
放置される田畑も出てくる。このアズマイチゲはそんな微妙な時代の隙間に一瞬幻のごとく
現れたのかもしれない。地元の人はタンポポ的な雑草とみなすのか無関心。
一般観光的要素もないので外来者も皆車で素通りで、例えこの花を知る者でもいかにもの雑木林などへと
流れて行ってしまうのか足を止めて見入るような人物とここで遭遇したことがない。
でも、そんなことで楽観出来るのも時間の問題だろう。次世代はきっと大半が宅地化その他の転用
そして開発者への売却こそ最良の生きる道とするのだろうから。 
3月の野山で出会った花
ヒサカキ

西伊豆の常緑樹の多い日影となった登山路を行くと、この木にしては大木となった幹の下の方で
こんな風に申し訳程度の小枝を出して咲いている花に目がとまった。


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