中央高速の須玉ICで降りて
「塩川ダム」までやって来ました。

今日はこれから横尾山の登山口
となる「信州峠」に向うところです。

・・・ちょっと回想・・・

この先、塩川上流の「黒森」方面はピカリ☆が周辺渓流を釣り歩く時の拠点として民宿に泊まったりもして夢中で通った時期も
あったエリアです。それはまだこの塩川ダムが建設される前の今から20年以上も昔の話しですが・・・
現在はもうこのダムの完成に伴なってバイパス的な車道や立派なトンネルも数ヶ所新設されて、アッという間に山間の
最奥集落に到達してしまいます(まあそんな変化は今じゃ全国に幾つもあるけどね〜)。
今思えば塩川上流に点在する山里集落の間を縫うように通じる細いガタガタ道を源流に潜む天然魚に対する憧憬から
ひたすら辿って少しづつ奥山へと分け入る気分を高めていったあのスローなアプローチの時代を懐かしむ心境です。
その頃ハマっていた源流指向とはおかしなもので、道が奥地まで整備され過ぎてしまうとそれ迄くすぐられていた
冒険心が萎えてしまうというケースが常でした。それに何といっても上・下流で魚の自然な行き来を遮断するこんな巨大ダムの
出現が一番魚の気持ちを汲む(笑)釣り人の気持ちを暗くするという側面も大いにありました。
結局、当時各地の山地図の水線を眺めてはイメージを膨らませて訪ね歩いた「山釣り」は今日的な開発&観光地を
極力避けて、日本の良き昔自然と素朴な山里情緒を自らの目と足で捜し求める各々が小さな旅感覚の渓流行脚とも
いうべきものでした。しかしこの時代、たとえこうして天然魚が無理なく産卵出来た環境が俗化荒廃して放流魚の釣り掘り
商売感覚だけの内水面となる事情に嫌気が差して、野生魚と出会うそれまでのロマンもすでに消失してしまったような
地域でも「山」そのものはそこに有るわけで・・・
ようやく今ではそんなかつての訪問地を懐かしみつつ、そのスタイルをもっと鷹揚な自然探訪ともいうべき形に発展?させた
『山歩き』としてシンプルに再訪することでまた充分楽しめる気持ちになってきました。
とにかく山里から山頂に至るまでの全体自然の中でその土地独特の暮らしの風物や次々出会う花や虫や動物など
固い事は抜きにして何でも面白がってウォッチングしてしまうのがこのデジカメ時代の遊び術だね!と
前向きに捉えていきましょう♪


このダムサイトで見かけた花(まあ雑草ですが)で注目したのが
このシロバナシナガワハギです。今、日本の各地河川敷などに
急速に拡散しつつある帰化種で、私も最近かなりの
標高(約1500m)の林道脇などでも目撃してしまうようになった
ちょっと問題の海外品種です。

ホソバウンランに集まるブチヒゲカメムシです。
この花も人工的な環境美化に用いられる事が多いのか
こんな場所によく咲いています。

塩川ダムから少し奥に進むと瑞牆山の
シルエットが見えてきました。
異様な岩峰を持つ山なのでこの山域の
いい目印になってくれます。
目指す「横尾山」は瑞牆山のやや左(西)隣りに
あるのですが、この時はガスっていてしかも
手前の地形が少し被るため上手く写せませんでした。

道端のオオダイコンソウは花よりもこの実(集合果)の
成りかけ姿に注目です。

球形の普通のダイコンソウに比べてやや楕円球体に
なるところが面白い特徴です。

山の田んぼの水路まわりなどでよく群れている
クサコアカソ(草小赤麻)だけど、赤い雌花序と共にこれだけ
クッキリ蛍光色のような茎の赤さに惹き付けられてしまいます。

赤いといえば・・この時期標高1000mを越える
山間地になるとこの花豆(ベニバナインゲン)の花
とてもよく目に付きます。
時々日の陰る天候でしたが、瑞牆山をバックに
印象的な朱色でした。

「黒森」の集落が途切れて車道が信州峠への急な登り坂となると、
両側に木々が迫って緑陰が多くなってきます。
そうなるとこのキツリフネが早速登場です。

ピンクの花色のツリフネソウより若干早めに咲くようで、
花期が重なる時には両者混生の所もありますよ。

キツリフネを撮っていたら・・・
いそいそと葉っぱを横切るシロトホシテントウが
目に止まりました!

読んで字のごとく「白十星」になっている
白い水玉模様10個がポップで可愛いですね〜♪

うちの近所ではすでに花期を過ぎた
オカノトラノオにも出会います。

ちょうど咲き始めでフレッシュな状態でした。
ここでは群生は見なかったけど、こうして
1本でも充分楽しめる花姿ですよね。


このウツボグサもうちの伊豆エリアの山では
もう咲き終わりが近かったはずです。
そして花色は平均こちらの方が濃く感じられます。

これはキハギです。
萩といえばまずは秋のイメージですが
キハギはもう今から咲くんだね!



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