もう少し近づいて
横から覗くと・・・・
う〜ん、スズムシっていうよりも
人が外向きに棒に
またがってる風にも見えるな〜(笑)
角度で色々に見えるなんとも
ムズカシイ形ですよ。

ランとはいってもラン科じゃないのが
この有名なヤナギランですね。
そんな例は列挙にいとまがないのですが、
昔から特に「蘭」の響きに
魅了され易い体質が多くの人の間にあったからでしょうか。

平均的にヤナギランの自生地は8月が近づかないと
最盛期にはならず、この個体は
まだ数少ない早めに咲いた株の1つでした。

実際、辺りは群生はおろかまあこうして
見られただけでもラッキーだった感じです。

こうしたカラマツソウの花も各科ショウマの類いと同様に
夏の高原風情の演出にひと役買う
涼しげな揺れ方をしてくれます。
(でも揺れると撮り辛いし、痛し痒しです〜笑)

クガイソウはまだ長〜い穂状花序の下から5分の1程度の咲き上がり具合でした。
ピシッと等間隔で律儀に輪生の几帳面な草姿に好感を持ちます(笑)
それにいつも思うけど・・何本かで群生してるとだいたい揃って同じ向きに
曲がっている団体プレーも面白いよね!

それに比べてこのヨツバヒヨドリ(らしき?)の輪生は案外アバウトな気がします。
「四ッ葉」を意識してると3枚や5枚以上の事も多くて典型?を捜すのにヘンに
苦労させられますよ。二輪草や三輪草なんかでもそうですが、
花名でついイメージ先行して妙に拘ってしまうんだよね。

この蕾、咲くのにあと数日かかるのかな〜?

花に誘われるまま右へ左へと草むらの奥まで
覗き込んだりして(笑)・・
これでも草原帯に出てから数十メートルは
高度を上げてきました〜。

手前の白い花序は、たぶんこうした日当たりの良い草地でも
進出できるハナチダケサシの幼草と思うけど、
この個体はうっかり葉を確認せずきたので自信は持てずです〜。

こちらはナデシコ科の小さな花でオオヤマフスマです。
亜高山近くまで生えているのを目にしますが、別段そうした山まで
登らなくても信州などでは標高1000m以上にもなれば道端や田畑脇などにも
気さくに群れている姿を見かける野草です。

オオヤマフスマの近くでさらにずっと小さな花をヒョロ長い花茎の先に
もうしわけ程度付けてユラユラしてたのがこのヤマハタザオでした。
こんなハタザオの仲間はいつもどこかの山で見ている気がするけど、
そういえば・・黄色い花のキバナハタザオにはなかなか出会わないな〜
去年6月下旬に入笠山の中腹で見たきりだけど
分布域的にどうなっているのだろうか?

白系の花が続きますが・・・
実は、今回見回ったこの草原の中での私的大発見!と
いえそうなのがこちらの花でした。
普通にこの山域で出会うシロバナニガナとは
かなり様子が違います。
舌状花がやけに多くて、しかもほんのり紫がかっています。
それに平均的なシロバナニガナよりも草丈が低くて
花自体も何かどっしり大きめの印象を持ちました。
この草原には舌状花5〜8枚のまずは
シロバナニガナといえるタイプが数的優勢でたくさん
生えているので、その中で今回たまたま2株だけ
見つけたということで別種かな〜?
なんて思ってははなはだ危険なのですが、
でもちょっとした期待感が・・・(笑)

で、う〜〜ん変種か別種か?
・・と考えあぐねながらも同株で
こちらの咲きかけの花の様子も
撮影しておきました。
これだと花弁外側の紫色を
よりハッキリ写し込むことが
できました。

それで早速帰宅後に図鑑等で
調べてみたら
「タカサゴソウ」って種類が
あるじゃないですか!
分布的にも問題なさそうだし・・
勿論、1度のサンプリングで
断定なんてできませんが、
こんな『初めての花!』っていう
感覚が楽しいわけです。

さて、こんな風にたぶん1時間以上も時間を費やした
山上草原から一転、
再び樹林帯に入る辺りで思いがけない出会いがありました!
ちょうど見頃のバイカウツギです。
ピカリ☆はここに咲くバイカウツギは今までタイミングを
外していたらしく感激してました。

普通のウツギ類(ウツギやヒメウツギ)が
花弁5枚なのに対して、こちらは4枚構成なので
「バイカウツギ属」として単独別属扱いなんです。
どんな世界にも独自性を貫く?タイプが存在して
興味深いところです。

日本古来の清楚感のある山の木として庭の花木にも
されていますが、山での出会いが一番嬉しいですね。

そういえば木の花で、勢い付けば花風景が一変して
にぎやかに見えてくるはずのこのシモツケがまだ
全然おとなしかったです。

あと、シモツケから連鎖的にイメージする(笑)草本類の
シモツケソウも確認したけど
これは全く開花前といった具合でした。

やがて、ひんやりとした樹林帯の環境になるとまた思いも新たに
ワクワクしてしまします。苔蒸した岩肌にシダ類が着いて、
スポット光に静かに浮び輝く亜高山的空間には夏場はいつまでも
居続けたい気持ちになります。



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